英語の発音について

先日、英語で質問を読む、という試験用のレコーディングをしてきました。マイクの前に座って、一つ一つ用意された質問を読み、発音を確認します。

自分の英語を聞いて、改めて思うのが、カタカナ英語の影響の大きさ。日本語でもすっかりおなじみの単語、例えばポンプ(pump)やパーセント(percent)など、つい日本語そのままの単語で読んでしまいがち。けれど、アクセント位置や発音そのものが違うことがよくあります。

また簡単な単語ほど間違って覚えている場合があります。私はオーストラリアに行くまで、saidをセイドと言っていました・・。

もし、自分の英語、うまく伝わっていないかもしれないなあ、と感じたら、ぜひ発音とアクセントを確認してみてください。まったく違う風に覚えてしまっている可能性もありますよ。

また発音よりもアクセントが伝わる、伝わらない影響していることが多いようです。いくら発音がよくてもアクセントの位置やリズムが異なると、理解されないこともあります。

ただ、ここで誤解してほしくないのは、「ネイティブのような発音じゃないから、英語は話せない」と思ってしまうこと。そもそもネイティブの発音でどこの英語を指すのでしょう?

英語は世界各地で話されています。今や英語話者の8割がノンネイティブともいわれています。様々な発音、話し方があるのです。国だけでなく個人差もあります。

先日、オーストラリアの知人に「英語の発音って、どこがスタンダードだと思う?個人的な意見でいいから教えて」と尋ねたところ、「いい質問だね。でも、うーん、どこかなあ・・。」としばらく考えてくれましたが、答えはないようでした。好き、嫌いはあるけれど、正しい、正しくない、はないのです。

また、ツアーを率いていろいろな国の方をガイドしている時、アメリカからの旅行客がほかの国の方の英語が聞き取れず「ガーン」としている姿を目撃したこともありました。その他の人はお互いスムーズにコミュニケーションしているのに、です。

それを見てやっぱり、英語のレベル<コミュニケーション能力 なのだな、と思いました。もちろん、発音よく流暢に話せるに越したことはありませんが・・。ですが、それがすべてではないのです。

どこの英語がいい、悪い、のではなく、広く様々な英語に触れて、自分なりの「伝わる英語」を育てていけばいいのだと思います。発音よりも、「どう伝えるか」や「その内容」の方がずっと大切なのですから。