言語を学ぶということ~英語でゲームをして得た気づき~

対面での英語レッスンやセミナーのキャンセルが続き、もちろん新たな講座の開設も難しい状況が続いています。

自由な時間が生まれ、今まであまりやりなかったことをするようになりました。

それは「ゲーム」!

コントローラーの操作が楽なロールプレイング系のゲーム(アクションアドベンチャーゲームとういうらしい)、『デトロイト ビカム ヒューマン』(Detroit: Become Human)を選びました。プレイステーション4のゲームです。

アンドロイドと人間の共存や戦いがテーマなのですが、自分の選択でどんどんストーリが変わるのが面白く、何度もやり直しています(^^;

言語が選べるので、「英語」の音声、「日本語」の字幕を選択してプレイしているのですが、「おお~!このフレーズはこんな風に訳しているのか!」と発見が結構あります。

「ゲームで英語を覚えた」という人がいたけれど、こうやって英語を学ぶ方法もあるのか、と改めて感心しています。リスニングにもいいし、どの場面で使うのか、言葉の機能も分かります。全部は聞き取れなくても、繰り返し同じ単語が出てくるので、「この単語はこういう意味かも・・?」と自然に覚えられる可能性もあるな、と思いました。

もう一つ、言語を学ぶということは、「新しい価値観、概念、考え方を知る、得る」ことで「自分の可能性や世界を広げる」ことでもあることを実感しました。新しいOSがもう一つ導入される感じでしょうか。

ある言葉を「正確に訳す」ことと、それがきちんと「伝わる」かは別だということです。その言葉を話す場所の文化や考え方を理解していないと、「意味は分かるけど、なぜそれをここで言うのか理解できない」という状況になります。

例えば、デトロイト中でも「I’m proud of you.」というフレーズが何回か出てきました。「あなたを誇りに思う」という意味なのですが、日本語の翻訳通りで理解してしまうと、(私にとっては)、家族には使うかもしれないけど、友人や仕事の相手には使わないな~と思ってしまいます。「誇りに思う」というのは立場が上の人が下の人に使うようなイメージがあり、「あなたに誇りに思われてもね~」と感じられてしまうかも?と思ってしまったりします。

ところがこのフレーズ、デトロイトのようにドラマチックな内容だから使うのではなく、日常的なドラマや映画、普通の生活でもよく使われている言葉なんです。実は、「すごいね」「頑張ったね」「よかったね」というもっとカジュアルに使える意味だそうです。

日本語は「あなたが」すごいね、頑張ったね、良かったね、と相手や状況が主だけど、英語は「自分はこう思う」と伝える言語なんだな、と思いました。

それがなんとなく分かると、相手を褒めるときに「Your shirt is nice!(あなたのシャツいいね!)」でもいいけれど、「I like your shirt!(私はあなたのシャツ好きだ→いいね!)」とほめてもいいんだな~と理解できます。日本語だと、「私はあなたのシャツ好き」と言われると少し違和感が感じるかもしれませんが・・。(そういえば、以前生徒さんに、I like your shirt.と言われたら、そのシャツがほしいのかな?あげなきゃいけないんでしょうか?と質問されたことがありました。)

これから翻訳機がどんどん進化して、他言語を学ぶ必要なくなるという人もいるけれど、それはやっぱり違うな、と思います。言語を学び、新しい文化や価値観、概念に触れることで、全く違うものの見方ができるようになる可能性もある ― それが言語を学ぶことなのかな・・とゲームで英語に触れて思ったことでした。


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